丸紅の生活産業部門の取組を見てみます。
丸紅│生活産業部門の位置づけ
丸紅では19/4に機構改革があり、新組織下において「生活産業グループ」の中の「ライフスタイル本部」、「フォレストプロダクツ本部」の2本部の取組について見ていく。
丸紅│生活産業部門の業績
「ライフスタイル本部」
20/2実績の純利益は41億円。衣料品の販売減などで対前年▲11億となる。小規模ながらも安定的な利益を生んでいる事業本部である。
「フォレストプロダクツ本部」
20/3期は33億円。パルプ市況の悪化などで対前年で▲129億の大幅な減益となった。
丸紅│フォレストプロダクツ本部の取り組み
植林・チップ・パルプ生産・紙製品の製造販売までを網羅するバリューチェーン構築に強みを持ち、インドネシア。スマトラ島には植林地とパルプ工場を保有している。また再生可能エネルギーの普及促進に寄与するバイオマス発電向け原料供給網の強化にとも取り組んでいる。
出所:丸紅│統合報告書2019
パルプ事業
- インドネシアの南スマトラに30万haの植林地を保有し、ムシパルプ事業を行っている。病獣害に強いユーカリへの植林木の切り替えを行い、収益性と安定性を向上させている。またドローンなどのIoT技術の現場導入も積極的に行っている。またカナダでもパルプの製造販売を行っている。
チップ・バイオマス事業
- 木質バイオマス燃料は今後の需要増加を見込み、同社が注力している領域である。豪州のWA Plantation Resourcesでは、バイオマス発電所向けチップの製造販売を手がけている。
パッケージ事業
- 国内では、興亜工業、福山製紙の2社を擁する。
- 海外では、ベトナムにおいて段ボール原紙製造・販売を行うKraft of Asiaを設立し、段ボール原紙製造事業への参画を果たした。
印刷・情報用紙事業
子会社の丸紅紙パルプ販売が用紙・板紙・製紙原料・化成品などを手掛ける。
丸紅│ライフスタイル本部の取り組み
丸紅のライフスタイル本部では、アパレル、フットウェア、生活用品、産業資材、繊維原料など多岐にわたる商材・サービスを扱う部門である。
アパレル事業
- トルコのSaide Tekstil Sanayi ve Ticaretは欧州SPA向けODM事業を行う。
- 丸紅ファッションリンクは、繊維製品・素材の生産販売を手掛ける。
- 丸紅インテックスは産業資材・生活資材の繊維品、生活用品を販売する。
- 京都丸紅では期ももの製造卸業を行う。
フットウェア事業
- 丸紅フットウェアによる自社ブランドや代理店事業を行う。