三菱商事の繊維・生活資材部門
三菱商事は19/4より組織変更に伴い、繊維・生活資材といったビジネスセクターは、コンシューマー産業グループが手掛けている。
三菱商事のWebsiteによると、コンシューマー産業グループの事業内容は以下となっている。
コンシューマー産業グループは、リテイル、アパレル・S.P.A.、ヘルスケア、食品流通・物流、タイヤ、コンシューマーマーケティング、紙・パッケージングの各領域において、消費社会における重要課題の解決に持続的に取り組むとともに、リアルとデジタルの融合を通じて、消費者にとって利用価値の高い小売・流通プラットフォームの構築を目指しています。
スマートフォンの普及やAI・IoT・ブロックチェーンなどの技術革新により益々多様化・細分化する消費者ニーズを的確に捉え、消費者との幅広い接点を活かした価値創出に取り組んでいきます。 (引用:会社ホームページ)
以下は三菱商事の事業ポートフォリオ戦略となるが、三菱商事が比較的手薄な川下・コンシューマー向けセクターを担うのがコンシューマー産業部門のミッションとなる。
事業別の取組
コンシューマー産業グループは、「リテイル本部」、「アパレル・S.P.A.本部」、「ヘルスケア・食品流通本部」、「物流事業本部」の4本部で構成されている。
リテイル本部/食品流通本部
スーパーマーケット事業では、ライフ、オーケーといった国内拠点のスーパーマーケット事業の企画・立案・推進などを行っている。
外食事業では、日本KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)ホールディングス、コメダ珈琲、猿田飛雄珈琲などへ出資を行っている。
食品リテイル事業では、ローソンを子会社化し、商品開発、物流、海外出店などで協業を進めていく方針である。
最近では、デジタル化に向けた取り組みとして、NTTと「産業DX推進」に関する業務提携を行っており、食品流通分野での産業DXの具現化を目指す。
マーケティング分野では、子会社のロイヤリティマーケティング社が「Ponta」の発行・運営を行うとともにIDマーケティング事業を展開する。昨今では、KDDIがロイヤリティマーケティング社の株式を20%取得し、au WALLETポイントをPontaへ統合・実装がが計画されており、これにより会員基盤は国内最大の1億超の巨大な経済圏が誕生することになる。
アパレル・S.P.A.本部
中核会社は三菱商事ファッションである。同社はアパレル分野において素材開発から製品企画、生産管理まで行い、国内外のSPAアパレル企業にたして商品供給やサプライチェーンの構築に関して協業を行っている。特に、ユニクロやGUをてがけるファーストリテイリングとはJVを通じて対、インドネシア、ロシアで衣料品を手掛けている。また、良品計画とはJVを通じてMUJI(無印良品)ブランドを英国や米国で展開している。
物流事業本部
中核の総合物流会社である三菱商事ロジスティクスは、国際輸送において調達物流から販売物流までをカバーする。
また、タイヤ事業では、ブリヂストンやTOYO TIRE(旧・東洋ゴム)など日系メーカーのタイヤを世界90か国向けに輸出・三国間取引を行うなどしている。また、三菱商事は、TOYO TIEの出資比率を20%にまで増やし、持分法適用会社化したことで、両社の提携関係はさらに進展するものとなった。