三菱商事
三菱商事は三菱グループの中核となる総合商社である。セグメントは「地球環境・インフラ」「新産業金融」「エネルギー」「金属」「機械」「化学品」「生活産業」の7つに分かれる。
三菱商事の2018年度の収益は、IFRS第15号の適用に伴い、前年度比113%増(8兆5,364億円増)の16兆1,038億円となった。また、2018年度の連結最終利益は前年度比5.4%増の5,907億円となった。2019年度は6,000億円を見込んでおり、3期連続で過去最高益を更新する見通しで4期連続増益になる。
セグメント別連結純利益では、エネルギー事業グループ及び機械グループの貢献度が比較的大きかったが、地球環境・インフラ事業グループで対前年度のマイナス幅が大きい結果となった。今後は、東南アジアにおける自動車・機械、サケ・マス養殖、化学品などの非資源が牽引すると見込まれている。
2019年度から3ヶ年の「中期経営戦略2021」で、事業ポートフォリオの最適化や産業のデジタル化への対応を進めていく方針を打ち出している。
企業名
| 三菱商事 株式会社 (英訳名:Mitsubishi Corp) |
証券コード | 8058 |
特色
| 国内5大商社の一角で三菱グループの中核。強みである資源分野は原料炭、銅、天然ガスへ集中し、非資源分野は安定収益を高め強化。ポートフォリオの調整を図る。 |
業種 | 総合商社 |
代表者 | 代表取締役 社長 垣内 威彦 |
住所 | 東京都千代田区丸の内二丁目3番1号 |
電話番号 | 03-3210-2121 |
URL | https://www.mitsubishicorp.com/ |
設立年月日 | 1950/04/01 |
上場年月日 | 1954/06/01 |
上場市場 | 東証1部、名証1部、OTCピンクシート、OTCピンクシート(ADR)、デュッセルドルフ証券取引所、ミュンヘン証券取引所、ロンドンインターナショナル市場 |
資本金 | 204,447百万日本円(2019/12期) |
取引銀行 | 日本政策投資銀行, 三菱UFJ銀行 |
従業員数 | 79,994人 ( 2019/03期 連結 ) |
三井物産
三井物産の2018年度の収益は、前年度比42.2%増(2兆654億円増)の6兆9,575億円となった。また、2018年度の連結最終利益は前年度比1.0%減の4,142億円となった。2019年度も前年度比8.6%増の4,500億円に伸びを見込む。オペレーティング・セグメント別当期利益では、金属資源が突出して大きく、次いでエネルギーとなっている。なお、2019年4月より、非資源分野の強化を目指し、事業領域の改変を行っている。
2020年までの新中期経営計画では、財務基盤の強化やキャッシュフロー経営の深化を進めるほか、「ヘルスケア」「ニュートリション・アグリカルチャー」「リテール・サービス」の4つを新たな成長分野として設定し、収益基盤の確立を目指す。2018年11月には、アジアで最大手の民間病院グループIHH Healthcare Berhad(MYS、以下IHH)に約2,300億円を追加出資すると発表、既存持ち分と合わせて32.9%を保有し筆頭株主となる。IHHは、シンガポールやマレーシア等9ヶ国で50病院、1万2千床超を運営する。成長分野のひとつに掲げる「ヘルスケア」領域で、IHHを核に、アジア最大のヘルスケア・エコシステムの構築を目指す。
企業名
| 三井物産 株式会社 (英訳名:Mitsui & Co Ltd) |
証券コード | 8031 |
特色
| 三井グループの総合商社大手。生活産業、化学、金属など6つの事業分野に16の営業本部を置き、米州、EMEA、アジア・大洋州の三極と2つの軸で構成された営業組織体制を取る。 |
業種 | 総合商社 |
代表者 | 代表取締役社長 安永 竜夫 |
住所 | 東京都千代田区丸の内一丁目1番3号日本生命丸の内ガーデンタワー |
電話番号 | 03-3285-1111 |
URL | https://www.mitsui.com/jp/ |
設立年月日 | 1947/07/25 |
上場年月日 | 1949/05/14 |
上場市場 | 東証1部、名証1部、札証、福証、OTCピンクシート、OTCピンクシート(ADR)、デュッセルドルフ証券取引所、ミュンヘン証券取引所 |
資本金 | 341,776百万日本円(2019/12期) |
取引銀行 | 三井住友銀行 , みずほ銀行 , 三菱UFJ銀行 , 三井住友信託銀行 , 国際協力銀行 |
従業員数 | 43,993人 ( 2019/03期 連結 ) |
伊藤忠商事
伊藤忠商事の2018年度の収益は、前年度比110.5%増(6,090億円増)の11兆6,004億円となった。また、2018年度の連結最終利益は前年度比25.0%増の5,005億円となっており、2019年度も5,000億円を見込んでいる。
伊藤忠商事のセグメントは「繊維」「機械」「金属」「エネルギー・化学品」「食料」「住生活」「情報・金融」の主に7つに分かれる。2018年度の当期利益では食料が貢献度の高いセグメントとなっている。利益の押上要因には、食料のユニー・ファミリーマートの子会社化やIFRS15号の適用による影響が挙げられる。なお、同社は、2015年にCITIC GROUP CORPORATIONとCharoen Pokphand Groupと戦略的業務提携を締結し、中国・アジアでの事業基盤・領域の拡大と非資源分野の増強を図っている。
中期経営計画(2018-20年度)によると、新技術を活用したビジネスモデルの進化を目指し、ユニー・ファミリーマートを起点としたバリューチェーンの価値向上を図る。また、戦略的パートナーと積極的な連携により中国・アジアでビジネス創出を加速するとしている。直近では、2019年7月、「新しい商社像」に向けて「マーケットインの発想」に基づく新たな組織として「第8カンパニー」を新設した。
企業名
| 伊藤忠商事 株式会社 (英訳名:ITOCHU Corp) |
証券コード | 8001 |
特色
| 総合商社。祖業の繊維をはじめ、食料など生活消費関連の割合が大きい。商社で初めてコンビニに参画、傘下にファミリーマート。2015年に中国CITICグループ、タイCPグループと戦略的業務資本提携を締結。 |
業種 | 総合商社 |
代表者 | 代表取締役社長COO兼CDO・CIO 鈴木 善久 |
住所 | 東京都港区北青山2丁目5番1号 |
電話番号 | 03-3497-2121 |
URL | https://www.itochu.co.jp/ |
設立年月日 | 1949/12/01 |
上場年月日 | 1950/07/06 |
上場市場 | 東証1部、OTCピンクシート、OTCピンクシート(ADR)、デュッセルドルフ証券取引所、ミュンヘン証券取引所 |
資本金 | 253,448百万日本円(2019/12期) |
取引銀行 | みずほ銀行, 三菱UFJ銀行, 三井住友銀行, 三井住友信託銀行, 日本政策投資銀行, 国際協力銀行, 三菱UFJ信託銀行他 |
従業員数 | 119,796人 ( 2019/03期 連結 ) |
住友商事
住友商事の2018年度の収益は、前年度比10.6%増(5,119億円増)の5兆3,392億円となった。また、2018年度の連結最終利益は前年度比3.9%増の3,205億円、2期連続で過去最高益を更新した。 2019年度は 前年度比6.1%増の3,400億円を見込む。
住友商事のセグメントは、「金属」「輸送機・建機」「インフラ」「メディア・デジタル」「生活・不動産」「資源・化学品」の6つに分かれる。中でも、電力EPC事業や不動産事業などを中心とした非資源ビジネスの牽引が、今後も継続すると推察される。
中期経営計画(2018-20年度)によると、既存事業のバリューアップ、次世代新規ビジネスの創出、プラットフォームの活用を三本柱としている。次世代ビジネスでは、(1) テクノロジー×イノベーション、(2) ヘルスケア、(3) 社会インフラの3つの成長分野としている。
企業名
| 住友商事 株式会社 (英訳名:Sumitomo Corp) |
証券コード | 8053 |
特色
| 総合商社大手。建設機械リースや風力発電事業を手掛けるなど⾮資源ビジネスが成⻑を牽引。鋼管事業では米国企業買収により製造から一貫展開。2010年マレーシアで初のアルミニウム製錬事業に参画。 |
業種 | 総合商社 |
代表者 | 代表取締役 社長執行役員 CEO 兵頭 誠之 |
住所 | 東京都千代田区大手町二丁目3番2号 大手町プレイスイーストタワー |
電話番号 | 03-6285-5000 |
URL | https://www.sumitomocorp.com/ja/jp |
設立年月日 | 1919/12/24 |
上場年月日 | 1949/08/03 |
上場市場 | 東証1部、名証1部、福証、OTCピンクシート、OTCピンクシート(ADR)、デュッセルドルフ証券取引所、ミュンヘン証券取引所 |
資本金 | 219,613百万日本円(2019/12期) |
取引銀行 | 国際協力銀行, 日本政策投資銀行, 三井住友銀行, 三井住友信託銀行, 信金中央金庫, 三菱UFJ信託銀行, 三菱UFJ銀行 |
従業員数 | 65,662人 ( 2019/03期 連結 ) |
丸紅
丸紅の2018年度の収益は、前年度比1.8%減(1,391億円減)の7兆4,012億円となった。また、2018年度の連結最終利益は前年度比9.3%増の2,309億円となり、2期連続最高益を更新した。2019年度は前年度比3.9%増の2,400億円を見込む。
丸紅のセグメントは、「生活産業」「素材」「エネルギー・金属」「電力・プラント」「輸送機」の5つに分かれていたが、2018年度から「生活産業」を「食料」と「生活産業」に分割し、「生活産業」と「電力・プラント」の一部を「輸送機」へ編入している。2018年度のセグメント別当期利益における利益押上要因としては、素材でのパルプ事業・段ボール原紙事業の採算改善やエネルギーでの取扱量増加、石炭・油ガス価格の上昇などが挙げられる。
2019年度から2021年度を対象とする中計「GC2021」では、2030年を見据え、既存事業の強化・拡大とともに、成長領域や新たなビジネスモデルの創出に取り組む方針である。SPP(「Strategy」×「Prime」×「Platform」)を新たな事業指針として掲げる。2021年度の連結純利益で3,000億円、対象年度累計でキャッシュフローの黒字化、ROE10%以上、新規投融資は対象年度累計9,000億円などを目標としている。
企業名
| 丸紅 株式会社 (英訳名:Marubeni Corp) |
証券コード | 8002 |
特色
| 芙蓉グループの総合商社。穀物分野では日本企業トップの取扱量、持分発電容量は国内独立系発電事業者首位。非資源分野の純利益率は8割前後に。 |
業種 | 総合商社 |
代表者 | 代表取締役社長 柿木 真澄 |
住所 | 東京都中央区日本橋二丁目7番1号東京日本橋タワー |
電話番号 | 03-3282-2111 |
URL | https://www.marubeni.com/jp/ |
設立年月日 | 1949/12/01 |
上場年月日 | 1950/07/06 |
上場市場 | 東証1部、名証1部、OTCピンクシート、OTCピンクシート(ADR)、デュッセルドルフ証券取引所、ミュンヘン証券取引所 |
資本金 | 506,275百万日本円(2019/12期) |
取引銀行 | 常陽銀行, 静岡銀行, 農林中央金庫, 北海道銀行, 北國銀行, 日本政策投資銀行, 三菱UFJ銀行, みずほ銀行 |
従業員数 | 42,882人 ( 2019/03期 連結 ) |
豊田通商
企業名
| 豊田通商 株式会社 (英訳名:Toyota Tsusho Corp) |
証券コード | 8015 |
特色
| トヨタ持分法適用会社の総合商社。2006年にトーメンと合併、自動車以外の分野を強化。2012年にフランスの商社CFAOへ資本参加し、アフリカ展開も強化。 |
業種 | 総合商社 |
代表者 | 取締役社長 貸谷 伊知郎 |
住所 | 愛知県名古屋市中村区名駅四丁目9番8号センチュリー豊田ビル |
電話番号 | 052-584-5000 |
URL | https://www.toyota-tsusho.com |
設立年月日 | 1948/07/01 |
上場年月日 | 1961/10/02 |
上場市場 | 東証1部、名証1部、OTCピンクシート、デュッセルドルフ証券取引所 |
資本金 | 64,936百万日本円(2019/12期) |
取引銀行 | 三菱UFJ銀行, 三井住友銀行, みずほ銀行, 三井住友信託銀行, 農林中央金庫, 三菱UFJ信託銀行, 日本政策投資銀行 |
従業員数 | 58,565人 ( 2019/03期 連結 ) |
双日
企業名
| 双日 株式会社 (英訳名:Sojitz Corp) |
証券コード | 2768 |
特色
| 総合商社。ニチメンと日商岩井が母体。航空、自動車、化学、石炭分野などに強み。アグリビジネスへの参画が特徴。注力事業の1つが肥料。東南アジアでの化成肥料の製造・販売で高いシェア。石炭事業では、、豪州・ミ |
業種 | 総合商社 |
代表者 | 代表取締役社長 藤本 昌義 |
住所 | 東京都千代田区内幸町2-1-1 |
電話番号 | 03-6871-5000 |
URL | https://www.sojitz.com/jp/ |
設立年月日 | 2003/04/01 |
上場年月日 | 2003/04/01 |
上場市場 | 東証1部、OTCピンクシート、デュッセルドルフ証券取引所 |
資本金 | 160,339百万日本円(2019/12期) |
取引銀行 | 農林中央金庫, 三菱UFJ銀行, みずほ銀行, 三井住友信託銀行, 日本政策投資銀行, 三井住友銀行, 三菱UFJ信託銀行他 |
従業員数 | 19,230人 ( 2019/09期 連結 ) |
業績サマリー (2019/03期)
(単位:百万円) | 決算期 | 売上高 合計 | 親会社株主に 帰属する 当期純利益 | 親会社株主に 帰属する 当期純利益率 | 売上高 増加率 | 期末 従業員数 | 時価総額 | PER | 企業価値/ EBITDA |
三菱商事 | 2019/03 | 16,103,763 | 590,737 | 3.7% | 112.8% | 79,994人 | 3,476,703 | 5.6倍 | 9.5倍 |
伊藤忠商事 | 2019/03 | 11,600,485 | 500,523 | 4.3% | 110.5% | 119,796人 | 3,344,909 | 6.3倍 | 9.0倍 |
丸紅 | 2019/03 | 7,401,256 | 230,891 | 3.1% | -1.8% | 42,882人 | 870,013 | 3.8倍 | 10.0倍 |
三井物産 | 2019/03 | 6,957,524 | 414,215 | 6.0% | 42.2% | 43,993人 | 2,565,232 | 6.1倍 | 14.5倍 |
豊田通商 | 2019/03 | 6,762,702 | 132,622 | 2.0% | 4.2% | 58,565人 | 838,406 | 6.3倍 | 7.1倍 |
住友商事 | 2019/03 | 5,339,238 | 320,523 | 6.0% | 10.6% | 65,662人 | 1,488,673 | 4.6倍 | 10.5倍 |
双日 | 2019/03 | 1,856,190 | 70,419 | 3.8% | -55.9% | 18,634人 | 306,617 | 4.3倍 | 10.3倍 |