双日の機械関連事業の取組を見てみます。
双日│機械・インフラ関連ビジネス
双日では9つの営業本部制を敷いており、機械・インフラ系のビジネスは、主に「自動車本部」、「航空産業・交通プロジェクト本部」、「機械・医療インフラ本部」、「エネルギー・社会インフラ本部」の4本部が取り組んでいる。
前編では最初の2本部についての説明を行う。
双日│自動車・航空交通事業の収益
双日│航空産業・交通プロジェクト本部
事業概要
双日は、伝統的に航空産業に強い商社で、航空機の取扱実績は累計900機以上と国内シェアはトップである。あの「不毛地帯」で近畿商事(伊藤忠がモデル)が航空機ビジネスを争ったのは双日(当時は日商岩井)、という設定もあるほど。
子会社には双日エアロスペース社(航空関連事業)や双日マリンアンドエンジニアリング社(船用機器)を擁している。
成長戦略
中古機・パーツアウト事業
ビジネスジェット事業
フェニックス・ジェットグループとの資本業務提携や、ANAホールディングスとの協業などの取組を行っている。
鉄道事業
インドのデリー=ムンバイ間1500kmの貨物専用鉄道敷設や、カナダの鉄道車両MROのCad Railway社への出資など。
空港運営事業
パラオ、ハバロフスク、下地島や熊本など世界各地の空港の運営にも積極的に参画している。
双日│自動車本部
事業概要
自動車本部では、18か国に35の関連会社を有しており、自動車のバリューチェーンにおいてノックダウン組み立て製造、卸売、小売、品質検査、販売金融などに幅広く取り組んでいる。なお、自動車部品製造や物流は子会社の双日オートランス社が手がけている。
成長戦略
長年にわたり、韓国の現代自動車と組立販売事業でのパートナーシップがあり、プエルトリコ、タイ、パキスタンにおいてCKD(Complete Konck Down)と呼ばれる自動車を構成する全ての部品を輸入して現地で組立販売する生産方式を確立している。また、ロシアではスバルの自動車輸入販売事業なども手掛けている。
また、自動車部品検査の領域を新規事業領域と定義しており、国内最大手のグリーンテック社と共同で、米国最大手のストラトスフィア・クオリティ社を買収。
更には、自動車部品、二輪部品のサプライチェーンマネジメント機能に加えて、ファイナンス機能、ジャストインタイム生産方式、検品サービス、VMI、簡易組立などの機能を組み合わせた高付加価値な複合物流サービスも提供している。今般、日本、タイ、インドネシアに加えてインドにも拠点を構築し、アジア広域へのサービスを提供している。
参考資料 (双日IR Day資料)
以下からダウンロードできます。