三井物産│中期経営計画2019とは?│2020/3期に当期利益4400億を標ぼう

三井物産が2017年5月に発表した、中期経営計画 Driving Value Creationについての解説です。

 

・中計の対象期間は、2017/4期~2020/3期の3年間。
・2020/3期に当期利益4400億、基礎的キャッシュフロー6600億、ROE10%を標榜。

 

重点施策として
① 強固な収益基盤づくりと既存事業の徹底強化
② 新規成長分野の確立
③ キャッシュフロー経営の深化と財務基盤強化
④ ガバナンス、人材、イノベーション機能の強化

 

① 強固な収益基盤づくりと既存事業の徹底強化

収益基盤として以下の3つを中核分野と定義

①金属資源・エネルギー:
鉄鉱石、石油・ガス

②機械・インフラ:
電力、海洋エネルギー、ガス配給、自動車、船舶、鉄道

③化学品:
飼料添加物・農業資材、機能性素材、タンクターミナル、化学品製造・トレーディング

これら中核分野からの基礎営業キャッシュフローは全体の約90%を見込む。

② 新たな成長分野の確立

成長分野として以下4領域を特定

①モビリティ
素材や移動・輸送サービスの複合的取り組み

②ヘルスケア
医療関連事業を核としたヘルスケアエコシステムの構築

③ニュートリション・アグリカルチャー
農業の生産性向上、安定供給、食の高付加価値化への取り組み

④リテール・サービス
デジタル、ロジスティクス、金融機能などを駆使した次世代事業

③ キャッシュフロー経営の深化と財務基盤強化

中期計画上の3年間で、基礎的営業キャッシュフロー1兆7000億円、資産リサイクル7000億の合計2兆4000億円のキャッシュインを見込む。そして、投資に▲1兆7~9000億、配当の下限値として▲3000億の合計2兆~2兆2000億をキャッシュアウトとして見込む計画。

投資は、中核分野に65%、成長分野に35%という計画。

④ ガバナンス、人材、イノベーション機能の強化

  • 「ガバナンス」では、サステナビリティなど全社的重要テーマを議論する機会の増加や、全社戦略にかかわる集中討議をオフサイトで実施するなど取締役会の実効性向上に取り組み。
  • 「人材強化」では、優秀人材をグローバルベースで選抜し育成する次世代リーダー創出programを導入し、管理職登用を進めた。
  • 「イノベーション機能強化」では、イノベーションラボとして「Moon Creative Lab」を子会社として設立するなどの取り組みを実施した。

 

出所:三井物産│中期経営計画2019

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