豊田通商の金属部門の取組は?│資源循環事業などで社会的課題を解決

豊田通商の金属資源部門の取組を見てみます。

金属部門の収益規模

豊田通商が発表した20/3期決算のセグメント別当期利益実績によると、金属本部の当期利益は189億円と19/3期の353億から半減した形である。金属資源事業による減損や、市況の悪化などが要因となっている。
豊田通商は、7つのオペレーティングセグメントのうち、食料生活本部を除いて、全てのセグメントで安定的に100億円以上の収益を生み出している事が特徴である。

金属事業と分野別の取組

金属本部は、国内外の製造・加工関連会社と共に、高効率なオペレーション機能を発揮している。

他の6商社と異なり豊田通商は金属資源開発事業資産は少なく、自動車回りの加工センター事業やアルミ事業などあくまでも自動車関連が金属事業の中心となっている。

 

 

出所:豊田通商│統合報告書2019

 

自動車薄板・金属製品分野

中核的な役割を果たしている加工センターでは、サプライヤー・ユーザーと互いに情報を共有し、おのおのの生産状況に応じた効率的な加工・保管・物流を行っている。自動車周りで発生する自動車薄板ニーズに特化し、国内外での加工基地、およびデジタル化を取り入れた受発注システムにより高度で効率的な加工物流体制を整備している。

非鉄金属分野

車の電動化で高まる希少金属ニーズに応え、安心・安全な資源確保のためにアルゼンチンでのリチウム資源開発事業に参画した。

資源循環分野

工場発生くずや廃車を回収・加工することで材料に還元する「静脈ビジネス」も展開。循環型静脈事業は、豊田通商グループのサステナビリティ重要課題として、中期経営計画2023でもハイライトされている。動脈事業を「消費のための素材供給」、静脈事業を「消費済みの素材を再利用・リサイクル目的で回収し、リサイクル原料として製造元へ還元すること」と定義しており、動脈だけでなく静脈型の事業モデルを推進し循環型社会の形成を促進する。

出所:豊田通商│中期経営計画2023

①Mobilityの資源環境

Mobility関連では、自動車や部品の製造・加工過程で発生する加工スクラップから廃車時に出る資材のリサイクルまで、自動車のライフサイクルを通じたリサイクル事業を行っている。北米、欧州や中国、南アフリカなどで加工スクラップを回収して加工処理を行うグリーンメタルズ事業を展開。2000年以降の自動車メーカーの海外進出に合わせて、同社を中心に世界中で資源リサイクル事業を展開している。

 

 

②生活資材の資源循環

 

 

 

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