丸紅の金融・不動産関連の取組を見てみます。
丸紅│金融・不動産部門の位置づけ
丸紅では19/4に機構改革があり、新組織下において「生活産業グループ」の中の「情報・不動産本部」ならびに「社会産業・金融グループ」の中の「金融・リース本部」が手掛けている。
丸紅│金融・不動産部門の業績
「情報・不動産本部」
20/2実績では119億円と収益規模で3番目の本部となる。
「金融・リース本部」
20/2実績では▲74億円。米航空機リース事業の減損などが響き、対前年で▲258億円と大幅減益となった。
丸紅│情報・不動産本部の取り組み
同本部では、ICT、不動産、物流、保険の専門知見を融合し、新技術を活用した高付加価値ソリューション・サービスの事業展開を行う。
保険事業
- 丸紅セーフネットを通じた保険代理店業
- マルニックス社を通じた保険仲立人(ブローカー)事業
- キャプティブ保険(自家保険)事業
不動産投資事業
- 子会社のジャパン・リート・アドバイザーズ(JRA)を通じて、上場REITの「ユナイテッド・アーバン投資法人」を運営。
- 丸紅アセットマネジメント社は私募REITの「丸紅プライベートリート投資法人」を運営。
- プロパティマネジメント事業では、丸紅リアルエステートマネジメント社を通じてオフィスビルや商業施設の運営管理・施設管理を行う。
不動産開発事業
- 丸紅都市開発社を通じて、国内の分譲マンションや海外の住宅開発を行う。
物流事業
- 丸紅ロジスティクス(MILOGI)が国内国際物流を展開。
情報事業
- 丸紅情報システムズがRPAツールの開発販売
- 丸紅ITソリューションズ(野村総研との合弁)では、クラウドベースの管理プラットフォームBOXの販売などを行う。
- MXモバイリング社が携帯電話販売代理店事業を手掛け、ショップ販売網は400を超える。
- アルテリアネットワークス社は電気通信事業者として、通信サービスを展開。同社は18年に東証一部に上場を果たした。
- また丸の内ダイレクトアクセス(三菱地所との合弁)を通じて、データセンターを運営。
丸紅│金融・リース本部の取り組み
同本部では、商品軸を超えて全社の金融リース事業を集約する形で発足した。
自動車 金融・リース事業
- 米国大手自動車販売金融会社Westlake Servicesへ出資し、一般消費者向けに自動車販売金融事業を展開
交通 金融・リース事業
- 米国Midwest Railcarを通じた車両リース事業
航空 金融・リース事業
- 航空機リースでは、みずほリースと共同で米国Aircastle社への出資、シンガポールのST Engineering社とのJVであるTotal Engine Asset Management社が航空機エンジンリース事業を行う。
ただし、丸紅は2020年3月期決算で、米国Aircastle社における大幅な減損(▲392億円)を発表しています。

丸紅の2020年3月期決算は?減損で18年ぶりに最終赤字へ転落!
丸紅の2020年3月期決算は? 19/3期での最高益更新から1年、食料・金属・エネルギー本部の大幅減損で18年ぶりに最終赤字へ転落!
- 航空関連資産アセマネ事業では、iStrings Aviation Capitalを設立し、オペレーティングリースの組成を行っている。