リース会社の売上高ランキング
リース会社の売上高 (19/3期実績)のランキングは以下の通りとなっていますが、10社中なんと5社に対して総合商社が出資や業務提携を行っています。
1.オリックス│24,348億円
2.三井住友ファイナンス&リース│15,023億円
3.東京センチュリー│10,676億円
4.三菱UFJリース│8,642億円
5.芙蓉総合リース│6,181億円
6.日立キャピタル│4,532億円
7.JA三井リース│4,523億円
8.NTTファイナンス│4,243億円
9.みずほリース(旧・興銀リース)│3,848億円
10.リコーリース│3,139億円
属性で分類するとこんな感じです。
属性 | 企業名 |
独立系 | オリックス |
金融および商社 | 東京センチュリー(みずほFGと伊藤忠商事)、三井住友ファイナンス&リース(三井住友FGと住友商事)、JA三井リース(JAグループと三井物産)、三菱UFJリース(三菱UFJFGと三菱商事) |
銀行系 | 芙蓉総合リース、興銀リース、東銀リース |
事業会社系 | リコーリース、日立キャピタル、NTTファイナンス |
総合商社とリース会社の関係
総合商社と大手リース会社は、資本業務提携関係を結んでいるところも多く、インフラプロジェクト、電力プロジェクト(太陽光発電)、航空機・自動車・建設機器・産業機器のリースなどの分野では①競合関係、②共同投資パートナー、③相互が持つ資産の買い手/売り手、という関係を形成しており、総合商社関係者もリース会社の決算には注目しています。
資本関係上は、以下のような関係となっています。基本的には、同じ系列のリース会社との結びつきが強いですね。
三菱商事
三菱系列との結びつき強く、三菱UFJリース(“MUL”)の20%株主となっています。
また、三菱商事本体では、アセットファイナンス部門が各種リースを行っています。
三井物産
三井系列との結びつき強く、JA三井リースの42%株主となっています。JA三井リースは過去、三井物産のリース事業が分離独立した会社です。
また、三井物産本体では、機械インフラ本部が自動車や航空機リースに取り組んでいます。
伊藤忠商事
伊藤忠はリース大手の東京センチュリー(“TC”)に25%出資しており、19年12月にはTCが世界11位の米国航空機リース会社のAviation Capital Groupを買収したことが話題になった。
住友商事
住友系列との結びつき強く、三井住友ファイナンス&リース(”SMFL”)の50%株主となっています。
住友商事は、三井住友フィナンシャルグループとの間で、三井住友ファイナンスリース(SMFL)を新たなプラットフォームとして、リース共同事業の再編を発表した。総合リース、オートリース、航空リースなどの分野でハイブリッドな金融サービスを展開することを発表しました。
丸紅
芙蓉系列との結びつき強く、みずほ丸紅リースの50%株主になっています。また、リース大手の芙蓉総合リースの初期の株主でもあります。
丸紅は、みずほとの戦略的提携を発表し、みずほと以下の領域での取組を行う事を説明しています。
1.丸紅キャプティブビジネス(※)
・ みずほ丸紅リースを丸紅と合弁会社化。 “丸紅リース戦略明確化” により、国内の丸紅キャプティブビジネスを取込みます。
・グローバル分野においても、みずほ丸紅リースを通じたワールドワイドなキャプティブビジネスの取込みを目指します。
・ 北米アセットファイナンスの協業、新たな商材・エリアでの協業を検討していきます。
(※)丸紅グループにおいて生じる国内外リース取引等
2.新規海外拠点展開
・ 丸紅との連携による未進出国への拠点展開を検討していきます。
丸紅も本体では航空機や自動車のリース事業を手掛けています。
双日
双日は、リース業界トップのオリックスの初期の株主でもあります。
双日本体では、航空機部門のリースなどが有名です。
豊田通商
東銀リース(三菱系列)の株主となっています。
以上、総合商社とリース会社の関係でした!